こまくさ草子 〜院長ブログ〜

2018年8月29日


先日、北海道富良野にある風のガーデンに行ってきました

大分前になりますが、倉本聰のドラマの舞台になったところです

倉本聰の初期の作品に渡辺淳一の無影灯を原作にした白い影というドラマがありましたが

あれとよく似た設定とストーリーを持ったドラマでした

ただ白い影の方は、死を前にした人間が死に対抗しうる唯一のものとして社会規範を超えた愛に走り

その延長線上のものとして自分の子孫を残したくなる、という本質的な問題を捉えたものでしたが

風のガーデンの方は、ただ無節操でエッチな医者だったけど死を前にしたんだから許してやれよ、みたいな

ニュアンスの話だった気がします

白い影の精神性に強く惹かれますが、風のガーデンの方がリアリティーがあるような気もします

誰もがいつかは死を迎える訳ですが、風のガーデンは我々普通の人が死に対しどう向い打つかという

普段は忘れているけれど必ず起きるすべての生き物の宿命を思い出させてくれるドラマだったように思います

白い影の中で医師が言うように、生き物である以上納得できる死などないのでしょう

本人にとっては、突然の死の理不尽さにもがき苦しみながら死んでいくしかないのでしょうね、直江先生